« October 2005 | Main | December 2005 »

November 2005

November 20, 2005

シルヴィ・ギエム「最後のボレロ」

東京文化会館にて、シルヴィ・ギエムの公演「最後のボレロ」を観ました。真っ暗な中にボレロのあの旋律が響き、スポットライトがギエムの手を照らす・・その瞬間から目を離すことができませんでした。序々に激しさを増す音楽、それに合わせるバネのようにしなやかで力強い身体、長いストレートの髪がパアッと散る様子。指の先まで神経が行き届き緊張感に溢れ、全くブレず、余分な物が何一つない。それなのに、動きには余裕さえも感じる。周囲の男性ダンサーを見る余裕はまったくなく、ただただギエムに目を奪われた20分でした。ギエムは「この作品はジェンダーを超えた人間を象徴している。ともすれば人間を飲み込んでしまう”社会”に対して果敢に立ち上がり、抵抗して闘う個々の人間を」と語っていますが、ボレロを踊る彼女は、人間をも超越していたようでした。
映画や音楽、舞台などいろいろ体験しても、圧倒的に感動する作品に出会えるのは、そう多くはないものです。しかし今日のボレロはそれでした。鳥肌が立ちました。日本で踊るのは今回が最後、とのことですが、私にとってはこれが決定版、でありもう見なくてもいいとさえ思えた体験でした。

November 10, 2005

「イン・ハー・シューズ」

映画祭にて「イン・ハー・シューズ」を観ました。弁護士として活躍する、容姿に自信のない姉のローズと、対照的にルックスはいいけれどキャリアも資格も学歴もない妹のマギーを巡る物語。二人(と周囲の人々)の関係が丁寧に描かれていて、共感するところが多かったです。気持ちの良い映画でした。
マギーを演じたキャメロン・ディアスは「マルコビッチの穴」「ギャングオブニューヨーク」「彼女をみればわかること」「姉のいた夏、いない夏」などなど、演じる人としても好きなので(チャーリーズ・エンジェルのキュートな彼女もマル)、「演技派女優としての確かな一歩を印した」なんて書かれているのは今更ね〜と思ってしまうけれど。
ローズを好きな同僚のサイモンが「僕には(レストランで)注文する才能がある」というシーンがなんだか好き。そういう人が身近にいたら、美味しいものに巡り会えるんだろうなあ。
よく出来た映画だなと思ったら、監督は「L.A.コンフィデンシャル」「8マイル」のカーティス・ハンソン、脚本は「エリン・ブロコビッチ」のスザンナ・グラントなんですね。「L.A.コンフィデンシャル」については書きたいことがたくさんあるのですが、また別の機会に。

« October 2005 | Main | December 2005 »