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October 04, 2008

最近観た映画

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この自由な世界で」ケン・ローチ監督
渋谷アミューズにて。
シングルマザーのアンジーは失業をきっかけに、自分で職業紹介所を始める。非合法なことをしなくても大丈夫なくらいの儲けはあったのに、そこまで追いつめられていた訳ではなかったのに…彼女は成功したいとか人を見返したいとかいう気持ちがとても強かったからなのだろう。だから一線を越えてしまった。
あれだけバイタリティーに溢れていて、エゴの強い人にはあまり近づきたくないとは思うけれど、自分がその立場だったらどうだろうか…?(あそこまではしない気がする、というよりエネルギーがないか)
アンジーの言う(そして映画の原題である)「It's a free world」、皮肉ですね。
この物語はロンドンを舞台にしているけれど、日本でも状況は同じなのだと思う。日本だけではなく「自由な世界」ならばどこででも起こりうることだろう。

グーグーだって猫である」犬童一心監督
吉祥寺バウスシアターにて。
大島弓子のエッセイ漫画を原作に、天才漫画家の麻子さんと周囲の人々、猫をめぐる物語。吉祥寺がたくさんでてくるのが嬉しかった。
アシスタントのナオミを演じている上野樹里がみずみずしくてとても良い。彼女が高校生の夏休みに麻子先生の作品に出会って、「なんだかわからないけどかなしかった。そして涙が止まらなかった」というシーンがとても好きだ。心のふるえが起こったのですね。
人は結局のところ孤独なのだということ、だからこそ周囲の人たちとの何気ない日々が愛おしいのだということ。
同じようなことを、パトリス・ルコントの「ぼくの大切なともだち」でも感じたし、そこに私は共感するのだと思う。

「飛行士の妻」
エリック・ロメールの上映権が今年で切れるということで、当面日本の映画館では観ることができなくなるらしい。
だからなのか平日の昼だというのに、渋谷の映画館にはたくさんの人がいた。
この作品は、「人セク」のみるめを演じるにあたって、井口監督が松山ケンイチに観てもらったというもの。
納得した。主人公のフランソワが、年上の女性アンヌに翻弄されまくっている…
笑顔を殆ど見せないアンヌはとても美しく、いかにもフランス女という気がした(私の勝手なイメージですが)。

デトロイトメタルシティ
普通に面白かったし、ウレシハズカシ渋谷系が懐かしく根岸がキモカワイかったが、ストーリーがちょっと小粒かな〜。タンバリンのシーンが好き。原作のコミックスにも興味を持った。

その他、「コレラの時代の愛」「ダークナイト」など観ました。「ポニョ」「スカイクロラ」については別に書きます。


追記:ポール・ニューマンが9月26日に83歳で亡くなりました。そんなにたくさんの作品を観ている訳ではないのですが、「ハスラー」(2ではない方)、ヒッチコックの「引き裂かれたカーテン」など、とても好きでした。寂しいです。

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Comments

ケン・ローチの映画とか、最近観てないなぁ……(涙)。
アメリカ映画以外殆どやってないので、大して映画観てないです。
気軽に日本映画とかヨーロッパの映画観に行きたいんですけどね。
コーエン兄弟新作の「Burn after reading」は豪華キャストすぎるため
どうしようかずっと迷ってるところです。

たびたびスミマセン。
ポール・ニューマンといい、緒形拳といい、
いい俳優さんが亡くなって淋しいですね。
(といいつつ、緒形拳出演映画は全然観てないのですが)

げ さん
ケン・ローチいいですよね!
今回のも骨太の作品でしたよ。
観る機会があるといいですねえ。
レンタルとか?

コーエンのはジョージ・クルーニーやブラッド・ピットが出てるのですよね。コメディなんですよね?どうなんでしょう…
でもぜひ観て感想聞かせていただきたいです〜

ふたたび、げ さん
緒形拳の訃報は突然だったので本当にびっくりしました。
私も出演作は殆ど観ていないのですが、
お嬢さんが同じ学校だったので(学年は違う)、
卒業式にいらしたのを覚えています。
それでずっと親近感を持っていたんですよ。
格好良かったですよね。残念です。

ドイツでもケン・ローチの新作がようやく公開されたので先月観ることができました!

この記事を読んだ当時は、エゴの強い人っていったいどんな人だろう??と思っていましたが、観て納得でした。たしかにあのアンジーの持つエネルギーは凄いですね。私にはまったくないものです・・・。愛する息子のことを思ったら何でもできてしまうのかもしれませんが・・。

アンジーのお父さんのさりげない優しさが印象に残っています。お母さんの態度に比べて落ち着きがあって、ああいう余裕は男性ならではのものなのかしら???などと思いました。

rbさま

ご覧になりましたか!
アンジー、怖いくらいですよね、あのエネルギーは。
ど根性って言うんでしょうか。
確かに息子のため、っていうのもあるんでしょうけれど、
やはり彼女自身の性格によるものが大きい気もします。

お父さん、良かったですよね。
近頃、良い感じのお父さん(掃除機修理人のお父さんとか)が
映画に登場していてうれしい限りです!

親子関係も同性同士だと、つい見方が厳しくなったりするのかもしれませんね(もちろん逆もあるのでしょうが)。

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