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October 12, 2008

ヴィルヘルム・ハンマースホイ展

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上野の西洋美術館で開催されている、ヴィルヘルム・ハンマースホイの回顧展に行きました。ハンマースホイ(1864〜1916)は生前ヨーロッパで高い評価を得ていたものの没後急速に忘れられ、近年再評価の機運が高まっている画家であるとのこと。

どれも本当に素晴らしく!展覧会のサブタイトルである「静かなる詩情」というのにふさわしい作品達だった。中でも、「建築と風景」「誰もいない室内」というパートの絵たちに心引かれた。コペンハーゲンの宮殿や、ロンドンの街並、町の大ホールなどを描いた作品からは人の姿が全く排除されており、不思議な静けさに満ちている。微妙なニュアンスのグレーや茶、ブルー。決して明るい絵ではないが、私はこれらの作品から孤独ではなく、むしろ静謐で満ち足りたものを感じた。
繰り返しモチーフとなっている簡素な室内(居住していたコペンハーゲンの家)の、やはり人がいない一連の作品からも、なんだか不思議な印象を受けた。存在しているものをあえて描かないことで生まれる余白。何かエッセンスだけが抽出されて抽象的なものに昇華しているような…。
全然違うのだけれど、イタリアの画家モランディをふと思い出した。

とにかく、とても好きな画家の一人になりました。土曜の午後でしたが、ものすごく混んでいる訳ではなく、自分のペースでじっくり観られて良かったです。ポストカードは、人物のいる室内のものが多く、私が欲しかったものはないか売り切れでした。でも図録は購入したのでこれからじっくり眺めたいと思います。

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Comments

やっぱりikoさんもハンマースホイ気に入られたようで、なんか我がことのようにうれしいです。

私もまったく同じです。「建築と風景」と「誰もいない室内」が特に印象に残っています。ikoさんが書いていらっしゃるように、人のいない空間なのですが、ただガラーンとしているのではなく、見えないけれど濃密な何かで満たされているような感じなんですよね。それが"見える"ので、ついつい作品にどんどん引き込まれて行ってしまう気がします。

この記事に感動したので、私が以前書いたハンマースホイに関する記事にリンクさせていただきますね!

私もモランディにも似た物を感じます。モランディについてはできる限り近日中に自分で記事を書くつもりです。

rbさんの記事を読んでから、ずっと観たかった展覧会なので、
実際に作品を目に出来てとっても嬉しかったです!
日本ではテーマ別の展示になっていて、イギリスでの(年代別の)展示スタイルとは違ったようです。それはそれで、よく考えられた展示方法だな〜と思いました。

何年か前にハンブルグで大規模な展覧会があったんですよね。入場者の記録を塗り替えたと「新日曜美術館」で紹介されていました。この番組に映画監督の小栗康平氏が出演していたのですが、「NHKのディレクターが、ハンマースホイを見て私の映画を思い浮かべたと、誘っていただきました」とのことでした。彼の映画を観てみたくなりました。

リンクありがとうございます。
モランディの記事、楽しみにしていますね!

まったく久し振りです。(先日お会いしましたが)

「素晴らしく!」という絵、見たかったですわァ。。。
素敵な絵画展や、お宿、スポットなど見つけるのが上手ですね。いつも感心して、真似したくなります。

私は年々、行き当たりばったり的な行動&嗜好になってきていて、いけないな、と。

それではお忙しそうですが、体に気をつけて、よき
師走を。

れもんさんこそ、素敵な物に囲まれているではないですか!
ウェディングのヘッドドレス、忘れられないですよ〜

関西のステキ情報、発信楽しみにしてますね!

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